SSブログ

BENJAMIN HERMAN QUINTET / HETEROGENEITY [Jazz Alto Sax]

*BENJAMIN HERMAN QUINTET / HETEROGENEITY

sonet136.jpg

benjamin herman(as,c-melody sax), bert joris(tp)
misha mengelberg(p), jos machtel(b), joost van schaik(ds)
raynald colom(tp)*
2004/A-RECORDS/

1 Inhale, Exhale
2 Chin Chins At Tin Tin's
3 Rednosedistrikt
4 Miltown
5 Heterogeneity
6 Reef
7 Cleanhead
8 Allaboutcat
9 Budbomb
10 G.W*
11 Inhale, Exhale*

オランダのアルト・サックス奏者のベンジャミン・ハーマンは初めて聴きましたがユニークな音楽感を持っていて面白かったです。
エリック・ドルフィ(as)の曲を取り上げているようにベンジャミンはドルフィ・ライクな演奏も垣間見えます。
しかし、そう単純ではありません。
それよりはずっと明るくて爽やかな音色なので、独自の世界を持っていると思います。
ドルフィとリー・コニッツ(as)とのミックス・タイプかな、
それをどう感じるかが評価の分かれ目になるかもしれませんね。
切れ味鋭いアルトには魅力がいっぱいです。
オリジナルのテーマも一風変わっていて印象に残りました。
しかし、ここでの最大の聴きものはドイツの鬼才ミシャ・メンゲルベルグ(p)の参加にあると思います。
ミシャ・メンゲルベルグはアバンギャルド、フリー、現代音楽とその風貌と合わせて実に個性的です。
「2003年の横浜ジャズプロムナード」で日本が誇るフリー・ドラマーの豊住芳三郎さんとの共演を見ました。
即興による2人のコラボレーションが作り出す摩訶不思議な音楽空間に魅せられたのを覚えています。
ミシャの参加は(1)、(3)、(5)、(6)、(9)、バッキングでは数少ない音で最大の効果を出しています。
ここでは案外ストレートに演奏してくれていて親しみやすく、セロニアス・モンク(p)の影響もよく分かりました。
特にミシャ自身のオリジナルの(6)の「Reef」は4分弱の小品ながらベンジャミンとのデュオで素晴らしいです。
ベンジャミンとミシャがひねていますがリズム・セクションがオーソドックスで安定しているのでその分救われています。
総崩れになるところでギリギリ踏み止まっているというか、
絶妙かつ微妙なバランスの上に成り立っている作品です。
その危なっかしさが最高の魅力と言えます。
ピアノレスのカルテット演奏もまたバート・ヨリス(tp)の好演もあり結構な仕上がりです。
今年のベスト3候補の一枚です。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

URI CAINE TRIO / LIV..MIKE LEDONNE QUARTET.. ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。