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CHET BAKER & PAUL BLEY / DIANE [Jazz Duo]

* CHET BAKER & PAUL BLEY / DIANE

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chet baker(tp,vo), paul bley(p)
1985Rec/SteepleChase/

1 If I Shold Lose You
2 You Go To My Head
3 How Deep Is The Ocean
4 Pent-Up House
5 Everytime We Say Goodbye
6 Diane
7 Skidadidlin'
8 Little Girl Blue

チェット・ベイカー(tp,vo)は1929年生まれ、1988年にオランダで変死、58歳でした。
常に麻薬がらみの話題が多くて1960年代~70年代半ばにかけては引退同然になっていた。
私にとってもベイカーは50年代で終わっていてカムバックしたのを聴いても全然いいとは思わなかった。
ジェリー・マリガン(bs)との再会セッション「カーネギー・ホール・コンサート」(1977/CTI)で聴けます。
ここでのマリガンは絶好調で一世一代の名演奏を聴かせているけどチェットはまったく冴えなかった。
多分、病み上がりの回復途上だったと思う・・・それでまたチェットから離れてしまったは事実です。

先日の「チェット・ベイカー・シングス」の紹介中、80年代のチェットを全然聴いていないことに気付いた。
で、何かないか?と探したら今作がありました。
フリー・ジャズの雄、ポール・ブレイ(p)とのデュオなら面白いんじゃないかと思いました。
ブレイはカナダ出身の1932年生まれ、2016年にフロリダにて83歳で亡くなっています。

これはねぇ~、真夜中にグラス片手に聴いたら最高だと思うよ。
枯れた味わい、二人は音数を極力少なくして寄り添うように流れるようにメロディを追って行く。
(1)「If I Shold Lose You」に痺れてしまった。
ヴォーカルが聴けるのは(2)「You Go To My Head」だけです。
私が聴きたかったのは大好きな(5)「Everytime We Say Goobye」だけど十分満足しました。
ただ同じ傾向の演奏が続くのでいまひとつ物足りないと思うかも知れません。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

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MILES DAVIS QUINTET / 'ROUND ABOUT MIDNIGHT [Jazz Trumpet]

* MILES DAVIS QUINTET / 'ROUND ABOUT MIDNIGHT

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miles davis(tp), john coltrane(ts),
red garland(p), paul chambers(b), philly joe jones(ds)
1956/CBS/

Side A
1 'Round About Midnight
2 Ah-Leu-Cha
3 All Of You
Side B
1 Bye Bye Blackbird
2 Tado's Delight
3 Dear Old Stockholm


■ジャズ聴き
コロナ・ウィルスによる外出自粛の間に先祖帰りしていた。
40年代の古いビック・バンド・ジャズを聴いていた。
「Glenn Miller」、「Cab Calloway」、「Lionel Hampton」、
「Ray Anthony」、「Count Basie」、「Ray Noble」、
「Woody Harman」、「Stan Kenton」、「Frankie Carle」、
「Artie Shaw」、「Hal Mclntyre」、「Jackie Gleason」など。
今ではほとんど聴かない懐かしい曲にも出会えた。
何十年振りに聴いた「Time On My Hands」は最高。
「Once In A While」、「There's A Small Hotel」、
「I Got It Bad And That Ain't Good」も良かった。
たまにはこういうのもいいなと思った。


今作はマイルス・デイヴィス(tp)のCBSへの移籍第一弾です。
私が買ったマイルスの一枚目でもあります。
レコードを聴いて衝撃を受けるというのはめったにないけれど今作がそうでした。
胸が締め付けられような強烈な演奏にショックを受けました。
ここでのモンク(p)の傑作「ラウンド・ミッドナイト」は真にマイルスの凄みを感じさせる一曲だと思う。
全編を通す緊張感はあまりに耽美的で深く沈んでいきそうなスタイルは今までのジャズにはなかった。
ジョン・コルトレーン(ts)のソロも十分に感動的で今後の成長を約束させるものでした。

先週紹介した「Art Pepper Meets The Rhythm Section」のメンバーがそのまま参加しています。
今作もまた色んな逸話を残しています。
マイルスはCBSに移籍する前にプレスティッジ・レーベルに4枚分の契約が残っていた。
そこで全25曲の吹き込みをたった二日間で終えた・・・これが有名なマラソン・レコーディングです。
ところがプレスティッジもただでは起きない・・・4枚分のLPを1年に1枚づつ小出しに発売した。
これが「ワーキン」、「リラクシン」、「スティーミン」、「クッキン」の4枚。
普通は旧録音など見向きもされないけど大人気のマイルスだからこそこの商法は大成功を収めた。
事実多くのジャズ・ファンはこの発売を今か今かと待っていた・・・発売日にはジャズ喫茶に直行です。
そこでCBSはどうしたかというとプレスティッジと同じメンバーは使わないという対抗策に出ました。
つまり今作が同メンバーによる最初で最後の作品になったわけです。
この後にはキャノンボール・アダレイ(as)が加わり、ピアノはビル・エヴァンス~ウィントン・ケリーへ、ドラムはジミー・コブに交代、最後までも残ったのがベースのポール・チェンバースでした。

(まじめ系)

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LADY KIM / AUTUMN LEAVES [Jazz Vocal]

* LADY KIM / AUTUMN LEAVES

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lady kim(vo),
richard wyands(p), paul brown(b), grady tate(ds)(vo 6,10),
eric alexander(ts)(3,8,10)
2005/Eighty-Eight's/

1 Autumn Leaves
2 Bye Bye Blackbird
3 Willow Weep For Me
4 Tynin' times
5 Corcovado
6 What Difference A Day Made
7 In The Dark
8 Moanin'
9 Midnight Sun
10 Just The Two Of Us
11 One For My Baby

レディ・キム(vo)の今作は発売時に話題になりました。
でも当時はヴォーカル盤に目が向いていなかったのでパスしてしまいました。
バックにリチャード・ワイアンズ(p)、ポール・ブラウン(b)、グラディ・テイト(ds,vo)のトリオ。
ヴォーカリストとしての評価も高いテイトとのデュオも(6)、(10)の2曲で聴けました。
3曲にゲストのエリック・アレキサンダー(ts)にも魅力があります。
キムはボストン育ちですが当時はカナダのモントリオールに住んでいたとのことです。
目標がカーメン・マクレエ(vo)ということで聴いていると「なるほどなぁ~」と思います。
歌が上手くジャズの深みにハマる人ほどビリー・ホリディ(vo)やマクレエへと向かう。
R&B系を含む選曲も良く考えられていて十分に楽しめました。
録音の良さも特筆出来ます。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

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ART PEPPER QUARTET / MEETS THE RHYTHM SECTION [Jazz Alto Sax]

* ART PEPPER QUARTET / MEETS THE RHYTHM SECTION

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art pepper(as),
red garland(p), paul chambers(b), philly joe jones(ds)
1957/Contemporary/

1 You'd Be So Nice To Come Home
2 Red Pepper Blues
3 Imagination
4 Waltz Me Blues
5 Staright Life
6 Jazz Me Blues
7 Tin Tin Deo
8 Star Eyes
9 Birks Works

ウエスト・コースト・ジャズだとアート・ペッパー(as)も忘れられません。
今作がペッパーを買った最初の一枚になります。
ペッパーの代表作として必ず上がってくるアルバムだと思います。
何しろバックの3人がマイルス・デイヴィス(tp)のリズム・セクションだったという話題性が大きいです。
今聴いてみてもクールで上品なウエスト・コースト・ジャズの特徴がよく出ています。
東から来たトリオは何を考えながら演奏していたのかな?、と考えると面白いけどね。
ペッパーは1925年生まれの当時32歳なのでキャリアは十分です。
レッド・ガーランド(p)とフィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)はほぼ同年代でポール・チェンバース(b)は10歳若い。
ペッパーはもちろん素晴らしいけれど当時の新感覚のフィリー・ジョーのドラミングにも注目しました。
ベストは(7)「Tin Tin Deo」でペッパーの鋭さとフィリー・ジョーの多彩なドラムが聴きどころになります。
つくづくチェンバースが33歳の若さで亡くなってしまったのは惜しいです。

ウエスト・コーストのジャズマンはスタン・ケントン楽団かウディ・ハーマン楽団出身者が多いです。
ここのメンバーがウエスト・コースト・ジャズを作ったといっても過言ではないと思います。
ペッパーも御多聞に漏れずケントン楽団出身でプロ活動は15、6歳から始めています。
当時のジャズマンは早熟が多くてほぼ17歳までにはプロデビューを果たしています。
当時は良い生活を求めて音楽の才能に溢れる若者の多くがジャズ・シーンを目指していました。
ポップスやロックがまだ萌芽期の時代・・・つまりジャズ界は天才の集まりだったということですね。

ちなみにウエスト・コースト・ジャズの二大レーベルはパシフィックジャズとコンテンポラリーです。
若い頃パシフィックジャズはすでにもう廃盤だったけどコンテンポラリーはまだ入手可能でした。
3000番台はモノラル盤で7000番台がステレオ盤ですが総じてモノラルの方が音が良かった。

(中間系)

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NORMAN SIMMONS QUINTET / THE ART OF NORMAN SIMMONS [Jazz Piano]

* NORMAN SIMMONS QUINTET / THE ART OF NORMAN SIMMONS

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norman simmons(p), eric alexander(ts),
henry johnson(g), paul west(b), paul wells(ds)
2000/Savant/

1 I'm Your Boogie Man (N.Simmons)
2 Joe (N.Simmons)
3 There Are Such Things
4 My Silent Love
5 Siffed (N.Simmons)
6 Harlem Nocturne
7 6 AM (N.Simmons)
8 The Hour Of Parting
9 Medley:
I'm Getting Sentimental Over You
Roscoe Franbro (N.Simmons)

シカゴ派の重鎮ピアニスト、ノーマン・シモンズの作品です。
作編曲者としてあるいはヴォーカリストのバック・ピアニストとしての評価が高かった。
60年代はジョニー・グリフィン(ts)やカーメン・マクレー(vo)などと共演しています。
今作はエリック・アレキサンダー(ts)との共演盤なので気になっていました。
そういえば去年同じシカゴ派の重鎮ピアニストだったハロルド・メイバーンも亡くなってしまった。
伝統あるシカゴ・ジャズ・ピアノの流れはデヴィッド・ヘイゼルタインあたりが引き継ぐでしょうか。

全10曲は自身のオリジナル5曲とその他5曲の構成で作曲者としての個性も出ています。
その他の5曲は美しいバラード中心、有名曲やレア曲などを絡めてシモンズの選曲センスが光ります。
特に(3)「There Are Such Things」はトミー・ドーシー楽団のフランク・シナトラの歌が好きだった。
シカゴ派のジャズマンの多くはある種のアクの強さを感じるけどシモンズは穏やかでスマートです。
シモンズのコンポーザーとしての才能も高くどの曲もキッチリと練り上げられた作品になっています。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系

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CHET BAKER QUARTET / CHET BAKER SINGS [Jazz Vocal]

* CHET BAKER QUARTET / CHET BAKER SINGS

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SideA
chet baker(vo,tp),
russ freeman(p), james bond(b), peter littman(ds)(1,2,5),
lawrence marable(ds)(3,4,6)
1956Rec/Forum Theatre/(Pacific Jazz/PJ1222/M)

Side A
1 That Old Feeling
2 It's Always You
3 Like Someone In Love
4 My Ideal
5 I've Never Been In Love Before
6 My Buddy

SideB
chet baker(vo,tp),
russ freeman(p), carson smith(b), bob neel(ds)
1954Rec/Capitol Studios/

Side B
1 But Not For Me
2 Time After Time
3 I Get Along Without You Very Well
4 My Funny Valentine
5 There Will Never Be Another You
6 The Thrill Is Gone
7 I Fall In Love Too Easily
8 Look For The Silver Lining

ジェリー・マリガン(bs)の次はやはりチェット・ベイカー(tp,vo)ということになるかな。
チェット・ベイカーの名前にはどうも麻薬的な要素があるように思う。
それでかな、ミュージシャンによるチェットの名前を冠したアルバムがいっぱい出ています。
それをまた買っちゃうファンもいるわけで・・・私を含めて・・・つくづく麻薬だね。

チェットの歌が知られたのは50年代のパシフィック・ジャズの「チェット・ベイカー・シングス」だった。
つまり今作ですがここにはチェットの歌手としての原点があります。
私が一番好きだったのは「That Old Feeling」で抜群のノリとクールな音色のトランペットが素晴らしい。
愛唱曲になった「My Funny Valentine」やバラードの名曲「Time After Time」や「「Like Someone In Love」、
「I Fall In Love Too Easily」、「I've Never Been In Love Before」、「The Thrill Is Gone」なども入っている。
中性的でアンニュイな歌唱法は当時の評価で「気持ち悪さ」の方が断然勝っていたような気がします。
当然ですね、それまでそんな歌い方をする男性ヴォーカリストはいなかったわけだから。
でもね、反面熱狂的なファンが多かったのも事実で私も一発でハマりました。
それが時代と共に認められて違和感がなくなった・・・今では7、8割の人が好きと言うんじゃないかな。
私はチェットの歌には当時新しく入ってきたばかりだったボサノバの気だるい歌い方の影響を感じています。

さて今作の「チェット・ベイカー・シングス」は中々複雑で情報がハッキリしていないところがあります。
私の持っている情報がかなり真実に近いのではないかと思っています。
まずA面とB面の録音日時とメンバーが違っていて、54年と56年の2セットが合わさっている。
両方に参加しているサイドマンはピアノのラス・フリーマンだけです。
その上、今作には特殊な事情がありました。
ちょうどレコードがモノラルからステレオへの過渡期だったので疑似ステレオ化されてしまいました。
なんとギターを後から追加するというとんでもないことが起こっています。
多重録音はひとつの技術ではあるけれどライブで再現出来ないのでまったくの別物だと思っている。
さらに悪いことにモノラルのマスター・テープが見つからない事態になったらしい。
信じられますか?
なのでギターなしのモノラル盤がオリジナルでギター入りのステレオ盤はごまかしということになります。
色々と聴いてみると大体がギター入りになっているようですが・・・多分ギタリストの名前はないと思う。
さて問題のギタリストは誰かな?・・・その答えはジョー・パスです。

(くつろぎ系)

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KEITH OXMAN QUINTET / TWO CIGARETTES IN THE DARK [Jazz Tener Sax]

* KEITH OXMAN QUINTET / TWO CIGARETTES IN THE DARK

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keith oxman(ts), houston person(ts)(1,3,4,5,7,9),
jeff jenkins(p), ken walker(b), paul romaine(ds),
annette murrell(vo)(3,7)
2020/Capri Records/

1 I've Never Been In Love Before (F.Loesser)
2 Voss Is Boss (K.Oxman)
3 Everything Happens To Me (M.Dennis)
4 Two Cigarettes In The Dark (L.Pollack)
5 Bossa For Baby (H.Mobley)
6 Murphy's Law Impacts L.E.A.P (K.Oxman)
7 Crazy He Calls Me (C.Sigman)
8 Wind Chill (J.Jenkins)
9 Sweet Sucker (J.Griffin)
10 Murrelancholy (K.Oxman)

キース・オックスマン(ts)は初見、2テナー作品です。
ジャズ友のTさんが紹介していたので気になりました。
大ベテランのヒューストン・パーソン(ts)が参加、ヴォーカルも2曲に入っている。
選曲のバランスが良さそうなので安心感がありました。

全10曲は自身のオリジナル3曲を含めメンバー1曲とその他6曲の構成です。
目を引くのはハンク・モブレイ(ts)とジョニー・グリフィン(ts)の2曲が選ばれたことです。
こういうところにオックスマンのこだわりを感じました。
ヴォーカル入りの(3)、(7)はよく歌われる曲だけどアネッタ・モレルのソウルな歌声は渋いです。
オックスマンは実に達者なテナー奏者でここでは艶やかなスタン・ゲッツ(ts)系の演奏が聴けます。
パーソンの深くゆったりとしたテナーと相まってアットホームでくつろいだ雰囲気が漂っています。
コロラド州デンバーで活躍中ということでローカル・ミュージシャンの一人かも知れませんね。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

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THE GERRY MULLIGAN QUARTET / THE GERRY MULLIGAN QUARTET [Jazz Baritone Sax]

* THE GERRY MULLIGAN QUARTET / THE GERRY MULLIGAN QUARTET

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gerry mulligan(bs),
bob brookmeyer(tb), bill crow(b), gus johnson(ds)
1963/Verve/

Side A
1 I'm Getting Sentimental Ove You
2 Piano Train
3 Lost In The Srars
Side B
1 I Believe In You
2 Love In New Orleans
3 I Know, Don't Know How


コロナ・ウィルスの影響で2ヶ月間ほど休みました。
緊急事態宣言が解除されたので今日から再開します。

■西洋音楽の思い出
外出自粛中に色々と思い出した。
アメリカン・ポップスとの出会いはニール・セダカだった。
「おおキャロル」、「恋の片道切符」、「カレンダーガール」、「すてきな16歳」、「悲しき慕情」など。
コニー・フランシスの大ヒット曲「Where the Boys Are」(邦題:ボーイハント)もニール・セダカの作品。
その他リッキー・ネルソン、ポール・アンカ、パット・ブーン、クリフ・リチャードも好きだった。
エルビス・プレスリーはロカビリー調だったのでイマイチの感じ。
エレキのベンチャーズもリバプール・サウンズのビートルズもリアルタイムで聴いていた。
その後の日本でのグループ・サウンズ・ブームやフォーク・ソング・ブームの洗礼も受けている。
ジャズとの最初の出会いはグレン・ミラー、トミー・ドーシー、ベニー・グッドマンのビックバンド。
モダン・ジャズ聴きの歴史はジェリー・マリガン(bs)からウエスト・コースト・ジャズへ向かう。
棚には長い間手も触れなかった、かなりの数のLPがある。
一応LPも聴けるようにはなってるけど面倒なので20年以上ほとんど聴くことはなかった。
これからの「今週のジャケット」ではそんなLPレコードを紹介しようと思っている。


さて今作が私の記念すべきモダン・ジャズ・レコードの最初の一枚です。
何の変哲もないアルバムでジェリー・マリガン紹介でもまったく触れられたことがありません。
学校からの帰り道に駅前にあったレコード店の店頭に置いてありました。
ジャケットに穴あき・・・いわゆるバーゲン品です。(後に米国オリジナル盤を入手済)
この頃の日本盤にはジャケットの裏に日本語の解説が書いてあった。
邦題は「ジェリー・マリガン再帰」となっています。
当時のLPは日本盤でも2000円位したので若者にはそう簡単に買えない代物だった。
多分安かったからだと思うけど、「なぜ手が出たのか?」、今でも理由が分からない。
ただ何となく気が向いた・・・こういうのが「運命の出会い」って言うんでしょうね。
買ってもすぐには聴かなくて2ヶ月ほど放っぽらかした後に聴いたら「ガーン!!」と来ました。
正直、「世の中にこんなに素晴らしい音楽があるのか」と思った。
マリガンはピアノレス・カルテットで人気を博したけど最初の相手はチェット・ベイカー(tp)でした。
次にアート・ファーマー(tp)が続き、ドン・フェララ(tp)やジョン・アードレイ(tp)なども試している。
でも上手くいかずに試行錯誤の結果、その後の相手にボブ・ブルックマイヤー(tb)が選ばれた。
バリトン・サックスとトランペットの相性が良いのは分かるのでマリガンにはこだわりがあった。
でも最後には同じ低音楽器のトロンボーンを持ってきたところにマリガンの非凡さを感じます。
地味な組み合わせが意外で、誰も気付かないし、たとえ気付いたとしても勇気がいったと思う。
マイルス・デイビスの「クールの誕生」にも参加したジェリー・マリガンには先取の気概がありました。

(くつろぎ系)

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